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特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(2) 1992.11.6-8 東京
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緒言 多胎児は低出生体重児として出生することが多く,単胎と比較し周産期死亡率や新生児期の合併症頻度が高い。そして早産のSmall-for-dates (以下SFD)や出生順第2子の予後は必ずしもよくない。一方,多胎児の未熟児網膜症(以下ROP)に関するこれまでの報告1,2)では単胎との間に発症率の差はないとされるが,多数例での検討はまだない。そこで今回筆者らは多胎児80組に対してROP発症状況に関する統計的検討を試みた。また,双胎は2児の在胎週数が一致するという特殊性から,2児間でROPの発症に差がある組を選ぶことにより,在胎週数という最大の発症因子の影響を除外して発症群(進行群)と非発症群(非進行群)における他の発症因子の差を検討した。
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