臨床眼科47巻4号

1993年04月発行

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集（2）　1992.11.6-8　東京 学術展示

水痘による小児の球後視神経炎

著者： 飯塚修三¹ 中江玲子¹ 中村公俊¹ 本倉眞代² 児島茂男³ 寺田晴郎³ 山本まゆみ³

所属機関： ¹明和病院眼科 ²大阪警察病院眼科 ³明和病院小児科

ページ範囲：P.750 - P.751

　緒言　水痘—帯状ヘルペスウィルス（varicella-zos—ter virus，以下VZV）による眼合併症として，結膜炎，角膜炎，虹彩毛様体炎が一般的に報告されているが，桐沢型ぶどう膜炎，急性網膜壊死症候群，眼筋麻痺，視神経炎の報告はきわめて少ない。水痘に視神経炎が合併した報告は国外では多数報告されているが^1,2），本邦においてはその報告は散見されるのみである^3〜5）。今回筆者らは水痘に合併した球後視神経炎を経験し，治療により良好な視力回復を得たのでここに報告する。