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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻4号

1993年04月発行

文献概要

臨床報告

医原性ブラウン症候群の頻度と経過と因子

著者: 長谷部聡1 大月洋1 渡辺聖1 岡野正樹1 小橋理恵2

所属機関: 1中国中央病院眼科 2岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.879 - P.882

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 初回手術として4.5〜14mmの上斜筋縫縮術を施行した上斜筋麻痺の24例について,シノプトメータで眼位検査をおこない,医原性ブラウン症候群の頻度,経過,因子を調べた。術直後,22例(92%)に術眼の内転時の上転障害を認め,その大きさは10.6±6.6°(平均±標準偏差)であった。2次手術をおこなわなかった18例では,5〜65か月間に,15例(79%)で術眼の内転時の上転障害が改善した。40歳以上で,KnappのクラスⅡかⅤに分類され,内下転位と内上転位で上下偏位の差が8°を超える症例に対して,8mmを超える上斜筋縫縮術をおこなった場合,強いブラウン症候群を生じる傾向があった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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