文献詳細
連載 眼の組織・病理アトラス・79
文献概要
クリプトコックス症 cryptococcosis はcryptococcus neoformans によって起こる真菌症である。crytococcus neoformans は世界中に広く分布している一種の土壌真菌で,鳥類とくに鳩の糞や滅菌されていない牛乳にも存在する。菌は球形で,ムコ多糖の厚い莢膜をもつ。発芽して増殖し,培地では粘稠なクリーム状の集落を形成する。
生体への侵入門戸は主に肺で,まれに皮膚や粘膜にも原発巣が発生する。皮膚に小さな隆起性病巣torulus (L)を形成するので,古くはクリプトコックス症は torulosis と呼ばれていた。cryptococcus neoformans の旧名をtorula cap—sulatus あるいはtorula histolyticaともいう。近年,クリプトコックス症がエイズ患者の日和見感染の1つとして高頻度にみられるようになり,注目されている。
生体への侵入門戸は主に肺で,まれに皮膚や粘膜にも原発巣が発生する。皮膚に小さな隆起性病巣torulus (L)を形成するので,古くはクリプトコックス症は torulosis と呼ばれていた。cryptococcus neoformans の旧名をtorula cap—sulatus あるいはtorula histolyticaともいう。近年,クリプトコックス症がエイズ患者の日和見感染の1つとして高頻度にみられるようになり,注目されている。
掲載誌情報