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特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(3) 1992年11月東京 学会原著
糖尿病における涙液クリアランスと角結膜知覚の関係
著者: 小川葉子1 鴨下泉1 真島行彦2 小野眞史3 吉野健一4 坪田一男5
所属機関: 1東京都済生会中央病院眼科 2慶應義塾大学眼科 3南多摩病院眼科 4大和市立病院眼科 5東京歯科大学眼科
ページ範囲:P.991 - P.994
文献購入ページに移動糖尿病群では正常群(角膜知覚;0.97±0.08g/mm2,結膜知覚4.77±1.63g/mm2)に比して角膜知覚(4.34±4.06g/mm2)および結膜知覚(10.13±5.13g/mm2)が有意に低下し(p<0.01),さらにシルマー値(5.29±4.61mm)と涙液クリアランス(8.0+13.6-5.0倍)も有意に低下していた(p<0.01)。涙液クリアランスは63.6%が8倍以下であった。
角膜知覚値(r=-0.56)(p<0.01)および結膜知覚値(r=-0.65)(p<0.01)と涙液クリアランス値との間にそれぞれ相関が認められた。
糖尿病患者における涙液動態は,角結膜知覚低下にともない涙液クリアランスが低下し角結膜障害をきたすことが考えられた。
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