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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻5号

1993年05月発行

文献概要

特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(3) 1992年11月東京 学会原著

涙液減少症におけるnon-invasiveとfluorescein-stained涙膜破壊時間の検討

著者: 王孝福1 有光尚子1 宮本裕子1 福出昌彦1 西田輝夫1 大鳥利文1

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1033 - P.1036

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 涙膜破壊時間(BUT)は涙液減少症の検査法として用いられるが,BUTの測定にはフルオレセイン色素の添加(fluorescein-stained BUT)が必要である。近年フルオレセイン色素を必要としない非侵襲的検査(non-invasive BUT)も用いられるようになった。今回,涙液減少群45例45眼と涙液非減少群15例15限について,それぞれの値を測定し検討した。涙液減少群での平均値は3.6±0.3秒および3.8±0.3秒とほぼ同じ値であったが,涙液非減少群では6.9±1.0秒および14.8±1.0秒で両者の間には有意な差を認めた。以上の結果から,non-invasive BUTは涙液層の安定性を評価するうえで fluorescein-stained BUTよりも鋭敏な検査であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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