文献詳細
特集 第46回日本臨床眼科学会講演集(3) 1992年11月東京
学会原著
文献概要
黄斑円孔の前段階病巣は切迫黄斑円孔とよばれ,黄斑円孔に進行するのを阻止するためには硝子体手術が必要である。今回,切迫黄斑円孔の2症例に予防的硝子体手術を行った。症例1は51歳女性で,右眼に黄斑円孔を認め,左眼の切迫黄斑円孔に対して硝子体手術を行った。術中に後部硝子体剥離を作成することができ,視力も術前(0.4)から術後(0.7)に改善した。症例2は54歳女性で,右眼は正常であったが,左眼の切迫黄斑円孔に対し硝子体手術を行った。術中に後部硝子体剥離を作成することはできなかったが,micro—hooked needleを用いて黄斑部の後部硝子体膜を離断することができ,視力は術前(0.3)から術後(1.0)に改善した。
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