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連載 眼の組織・病理アトラス・80
毛細血管瘤
著者: 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.1220 - P.1221
文献購入ページに移動 毛細血管瘤 capillary microaneurysms とは毛細血管の瘤状腫大をいう。網膜の毛細血管瘤は最初に糖尿病患者に観察されたので,糖尿病性網膜症に特有の病変と考えられていた。しかし,糖尿病だけでなく,高血圧性網膜症,網膜中心静脈閉塞症,異常蛋白血症,コーツ病など網膜血管の閉塞性疾患でしばしばみられる病変である。とくに,網膜に血管新生を生じるような疾患で頻繁に観察される。網膜の他には,糖尿病患者の結膜で観察されている。眼以外では毛細血管瘤の形成はきわめてまれで,糖尿病患者の心臓や腎臓でみられたという報告があるにすぎない。
毛細血管瘤の大きさは30〜100μmで,大きなものは検眼鏡で小赤色点として観察できる。螢光眼底血管造影では,毛細血管瘤は螢光色素に染まるので,より小さなものも観察が可能になる(図1)。
毛細血管瘤の大きさは30〜100μmで,大きなものは検眼鏡で小赤色点として観察できる。螢光眼底血管造影では,毛細血管瘤は螢光色素に染まるので,より小さなものも観察が可能になる(図1)。
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