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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻6号

1993年06月発行

文献概要

臨床報告

眼内レンズ挿入術前後の瞳孔径の変化

著者: 日下俊次1 高木敬之2 辻岡雅典2 小島伸介2 真野富也2 坪井俊児2

所属機関: 1愛媛大学医学部眼科学教室 2多根記念眼科病院

ページ範囲:P.1313 - P.1316

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 眼内レンズ挿入術前後の症例44例58眼につき,術前,術後1か月,術後3か月に暗所での瞳孔径,および0.5%トロピカミドと0.5%塩酸フェニレフリン混合液(ミドリンP®)点眼後の瞳孔径を測定した。暗所での瞳孔径,ミドリンP®の点眼後の瞳孔径ともに術前に比し,術後1か月では有意に小さく,術後3か月では有意な差がなかった。術後3か月の暗所での瞳孔径と術前の暗所での瞳孔径との相関の方が,術後3か月の暗所での瞳孔径と術前のミドリンP®点眼後の瞳孔径との相関よりも強く,術後の暗所での瞳孔径を推定する手段として術前の暗所での瞳孔径を測定する方法が優れていると考えられた。術前に暗所での瞳孔径を測定する方法は,白内障手術予定の患者に適切な光学径の眼内レンズを選択する際に有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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