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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻6号

1993年06月発行

文献概要

臨床報告

シクロスポリン点眼が著効した難治性春季カタルの2例

著者: 近藤照敏1 吉田秀彦1

所属機関: 1大阪赤十字病院眼科

ページ範囲:P.1319 - P.1321

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 難治性春季カタルに対し,シクロスポリンの点眼を行い良好な結果を得た2症例を経験した。2症例とも結膜炎に角膜障害を合併しており,抗アレルギー剤,副腎皮質ステロイド,角膜保護剤の点眼を試みたが角膜障害は改善されず,掻痒感や眼痛,羞明も持続したため,0.33%シクロスポリン点眼液1日1回の点眼を3〜6週間続けた。またその間,抗アレルギー剤,副腎皮質ステロイドの点眼も併用した。シクロスポリンの点眼により,角膜障害は改善し,結膜所見も改善し,掻痒感は軽快した。またシクロスポリンの点眼による副作用は認めなかった。シクロスポリン点眼は,難治性春季カタルに有効であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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