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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻7号

1993年07月発行

文献概要

臨床報告

腎尿細管障害を伴う前部ぶどう膜炎

著者: 吉川太刀夫1 城月裕高1 吉川弓夫2

所属機関: 1吉川眼科病院 2日本大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.1365 - P.1368

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 特発性前部ぶどう膜炎93例の炎症の活動期に尿細管障害の最良のマーカーである尿中β2—ミクログロブリンの排泄量を測定した。その結果,両眼性前部ぶどう膜炎31例中の16例(51%)にその異常高値を認めた。同時に測定した尿中微量アルブミン値も同様の傾向を示した。両眼性前部ぶどう膜炎20例の経過観察から,これら尿細管性蛋白は炎症の活動期に高値を示し,副腎皮質ステロイド薬全身投与により炎症の寛解期に有意の減少を示すことが判明した。今回の成績から前部ぶどう膜炎の中でも,特に両眼性のものでは,潜在性の腎尿細管障害を高頻度(50%強)に有することが明らかとなり,両者の相関関係が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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