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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻7号

1993年07月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病患者における水晶体自発螢光

著者: 西垣昌人1 澤田達1 杉山哲也1 内海隆1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1375 - P.1378

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 螢光測定法fluorophotometryを用い,糖尿病患者25例43眼(42〜65歳,平均55.0歳)および正常対照者11例19眼(43〜68歳,平均57・6歳)を対象に,水晶体自発螢光ならびに水晶体の光透過性を表わす自発螢光比率を測定したところ,いずれの年代においても糖尿病患者において水晶体自発螢光が増大し,水晶体自発螢光比率が低下していた(p<0.05)。これは糖尿病における白内障出現以前の水晶体の微細な変化を意味しており,糖尿病臨床におけるfluorophotometryの有用性を確認させるものであった。糖尿病の罹病期間,網膜症のstage, HbA1cの値との関連性は得られなかったが,今後同一症例を長期間追跡することにより明らかにすべきものと考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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