icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻8号

1993年08月発行

臨床報告

表層角膜移植および角膜上皮形成術を行った蚕食性角膜潰瘍の1例

著者: 北澤世志博1 草刈匡世1 土信田久美子1 森嶋直人1 上川床総一郎1 船田みどり1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1479 - P.1482

文献概要

 51歳男性の穿孔に至った蚕食性角膜潰瘍に対し,病巣周囲の結膜切除,輪部上強膜を含む潰瘍部掻爬,表層角膜移植および角膜上皮形成術を施行した1例を報告した。術後,潰瘍の再発は認められず,良好な視力を回復し,角膜の透明治癒が得られた。切除組織を光顕にて検索したところ,結膜の血管周囲に多数の好中球,リンパ球,形質細胞の浸潤を認めた。更に潰瘍付近の輪部上強膜にも多数のリンパ球の浸潤がみられた。このことから,潰瘍掻爬時に,輪部上強膜を合併切除する方法は有効な治療法であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら