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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻8号

1993年08月発行

文献概要

臨床報告

類嚢胞黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞症の2型—漏出型と閉塞型

著者: 横井則彦1 田中康之1 稲富勉1 西沢仁志2 天津寿2

所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室 2済生会中津病院眼科

ページ範囲:P.1499 - P.1502

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 類嚢胞黄斑浮腫を伴う網膜静脈分枝閉塞症の黄斑領域を,毛細血管の透過性亢進を主体とする「漏出型」と閉塞を主体とする「閉塞型」に分類し,黄斑部光凝固後の視力改善について検討した。
 3段階以上の視力改善は,漏出型の85%(11眼/13眼),閉塞型の31%(4眼/13眼)で得られた。
 光凝固後,中心窩周囲毛細血管アーケード(PCA)を検討したが,漏出型の8%(1眼/13眼),閉塞型の46%(6眼/13眼)でPCAの閉塞は3象限以上に及んでいた。
 閉塞型に比べて,漏出型の視力改善が良好なのはPCAの障害が少ないためと考えられ,漏出型・閉塞型の分類は,黄斑部光凝固後の視力改善を予想する上で有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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