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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻8号

1993年08月発行

文献概要

臨床報告

眼窩転移を伴う神経芽細胞腫の2症例

著者: 安田尚子1 清澤源弘1 野呂充1 玉木光子1 萩野谷和裕2 玉井信1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室 2東北大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.1537 - P.1540

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 眼球突出で発症した神経芽細胞腫の2症例を経験した。症例1は3歳4か月の男子で,乳児期スクリーニング検査では尿中のvanillylman—delic acid (VMA)とhomovanillic acid (HVA)は正常値であった。眼球突出は皮下出血を伴い急速に進行,精査にて両眼窩に転移した副腎原発の神経芽細胞腫と診断され,原発巣を摘出,化学療法で転移巣は縮小した。症例2は7か月の男子で,眼球突出と皮下出血で発症,精査にて眼窩に転移した副腎原発の神経芽細胞腫と診断され,化学療法を行ったが,3か月後に死亡した。皮下出血を伴い急速に進行する小児眼窩腫瘍では,神経芽細胞腫も考慮して検査を進める必要があると考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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