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Group discussion
色覚
著者: 市川一夫1
所属機関: 1社会保険中京病院眼科
ページ範囲:P.1544 - P.1545
文献購入ページに移動1991年に日本眼科医会の執行部から,学校保健法を改正して,色覚検査を定期検診からはずすとする要望書が文部大臣に提出されました。我々のグループは,この改正案には先天色覚異常の最も基本的な性質(すなわち先天色覚異常は,検査により検出されなければ,何か色判別に失敗して正常者に指摘される以外自らは異常を自覚しない)を考慮にいれておらず,明らかな誤謬があることを指摘しました。色覚異常者が注意して色判別を行えば,色間違いは少なく,実生活上問題ないとの理由で色覚検査を定期検査からはずす今回の改正が実施されれば,色覚異常者は何か大きな失敗を起こさなければ色覚異常そのものを自覚せず,したがって注意深く色を見ることもしないわけです。この改正案は,色覚異常者の差別解消に役立たないばかりでなく,色覚異常者自身にとっても,社会的にも不利益をもたらすと眼科医会の執行部に警告しました。
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