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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻9号

1993年09月発行

文献概要

臨床報告

球結膜の原発性後天性メラノーシスの若年者例

著者: 山口玲1 宮代汎子1 西澤稚子1 林倫子1

所属機関: 1神戸逓信病院眼科

ページ範囲:P.1585 - P.1588

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 16歳頃に自覚した球結膜色素沈着巣が増強拡大してきた21歳女性に対して,切除生検を行い,異型性を示す原発性後天性メラノーシスと診断された症例を経験した。初回切除後,癒着の強かった角膜輪部の色素と残存組織から色素散布を認め,約4か月後には色素沈着の再発をみた。第2回目広範囲完全切除生検の結果,初回に比べて異型の程度は弱かったが,約2か月後に小さな色素再発を認めた。今後さらに拡大する可能性と頻回切除による悪性化の誘発を考え,冷凍凝固術を施行した。以後,新たな色素再発は認めていない。若年者の球結膜色素斑のなかでも稀に悪性黒色腫へ進行する例があることを考慮し,早期診断と完全切除が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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