icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科47巻9号

1993年09月発行

文献概要

臨床報告

角膜移植用眼球の細菌培養と添加抗生剤の抗菌力

著者: 征矢耕一1 澤充2

所属機関: 1旭中央病院眼科 2東京大学医学部附属病院角膜移植部

ページ範囲:P.1589 - P.1593

文献購入ページに移動
 角膜移植用眼球130眼について,細菌および真菌培養検査を行った。提供眼球は全眼球の状態で,抗生剤を添加した眼球保存液を用いての氷室保存を行った。添加抗生剤にペニシリンG+コリスチンを用いた88眼(以下A群)と,ゲンタマイシン+セフメノキシムを用いた42眼(B群)の培養結果を比較した。
 両群の培養陽性率は,A群30.7%,B群33.3%であった。提供者年齢,死後—摘出時間および保存時間と培養結果との間には,両群とも明らかな相関を認めなかった。A群に対してB群では,緑膿菌が全く検出されなかったが,腸球菌検出率が増加していた。
 使用抗生剤間での培養陽性率には差を認めなかったが,検出菌種に相違を認めた。今後は低温での抗菌力を考慮にいれた抗生剤の選択が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら