文献詳細
文献概要
連載 走査電顕でみる眼組織……What is This?・7
烏類のペクテン
著者: 杉田新1
所属機関: 1おおつか杉田眼科
ページ範囲:P.5 - P.5
文献購入ページに移動解説
鳥類の眼球にはペクテンと呼ばれる,血管と色素細胞から成る櫛状の突起がみられる。ペクテンは視神経乳頭から硝子体に向かって突出しており,マクロ的にはアコーディオンに似た多数のひだが特徴である。ペクテンの外表面は基底板様の被膜と細線維で被われているため,そのままでは,よく発達したペクテン毛細血管の網目を観察することは出来ないが,塩酸とコラゲナーゼで処理すると,被膜と細線維が消化されて,毛細血管の網目が観察される。この様に,よく発達した毛細血管から成るペクテンの機能はなお不明であるが,鳥類の網膜は厚く,固有の血管がないことから,網膜内層の栄養に関係しているものと推測されている。
鳥類の眼球にはペクテンと呼ばれる,血管と色素細胞から成る櫛状の突起がみられる。ペクテンは視神経乳頭から硝子体に向かって突出しており,マクロ的にはアコーディオンに似た多数のひだが特徴である。ペクテンの外表面は基底板様の被膜と細線維で被われているため,そのままでは,よく発達したペクテン毛細血管の網目を観察することは出来ないが,塩酸とコラゲナーゼで処理すると,被膜と細線維が消化されて,毛細血管の網目が観察される。この様に,よく発達した毛細血管から成るペクテンの機能はなお不明であるが,鳥類の網膜は厚く,固有の血管がないことから,網膜内層の栄養に関係しているものと推測されている。
掲載誌情報