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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻1号

1994年01月発行

文献概要

臨床報告

視野障害が中心5°以内に及んだ緑内障眼に対する濾過手術の安全性

著者: 安達京1 田川泉1 鈴木康之1 白土城照1

所属機関: 1東京大学附属病院眼科

ページ範囲:P.73 - P.76

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 原発開放隅角緑内障眼のうち,術前視力が0.1以上で,精密閾値検査の結果Aulhorn-Greve分類V期以上の視野障害を有し,網膜光感度5dB以下の検査点が中心5°以内に存在する末期例39眼を対象として,線維柱帯切除術前後の視力,視野を比較検討した。術後,全例で眼圧が調整され,術直後ならびに経過中中心視野が消失した例はなかった。術前後での視野の変化に影響する術前臨床因子として,重回帰分析の結果,術前mean sensivityにのみ有意な相関がみられ,術前視野障害の高度な例ほど術後感度が上昇する傾向がみられた。末期緑内障眼に対する線維柱帯切除術により術後中心視野が消失する危険は少ないと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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