文献詳細
連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・70
文献概要
自己閉鎖無縫合白内障手術は1990年に開発され,筆者も1990年5月から小切開無縫合白内障手術を開始した。これはもちろん,縫合できなかった時代の無縫合手術とは全く異なる。また縫合しないということに主な意味があるわけではない。術後乱視軽減,早期切開創安定化,術後炎症軽減などにより,早期に良好な視機能回復と早期社会復帰を可能とする重要な手技である。
ここで自己閉鎖無縫合の状況と乱視を新たに引き起こさない乱視中立状況とは全く別の概念であることに気をつけなくてはならない。これを同時に実現するには,眼球のintegrityを最大限に保つ必要があり,このための強角膜デザインでは白内障手術の難易度を高めるか,小切開 foldablelens使用となってしまう。一方,自己閉鎖のみでは甘い条件でも可能であるが,切開創部分では程度は軽いが角膜平坦化が起きる。しかし,この平坦化は切開場所により異なる。
ここで自己閉鎖無縫合の状況と乱視を新たに引き起こさない乱視中立状況とは全く別の概念であることに気をつけなくてはならない。これを同時に実現するには,眼球のintegrityを最大限に保つ必要があり,このための強角膜デザインでは白内障手術の難易度を高めるか,小切開 foldablelens使用となってしまう。一方,自己閉鎖のみでは甘い条件でも可能であるが,切開創部分では程度は軽いが角膜平坦化が起きる。しかし,この平坦化は切開場所により異なる。
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