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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻10号

1994年10月発行

文献概要

臨床報告

角膜移植術の外来手術

著者: 山口達夫1 草野良明1 松葉裕実1 大越貴志子1 石田誠夫1 神吉和男1

所属機関: 1聖路加国際病院眼科

ページ範囲:P.1685 - P.1691

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 過去3年間に手術時に病床がないために不本意ながら行った角膜移植術の外来手術例23眼(全層移植術18眼,表層移植術4眼,全層移植術+keratoepithelioplasty 1眼)の結果を入院手術例55眼(全層移植術35眼,表層移植術20眼)の結果と比較した。両群の間に透明治癒率の差は認められなかった。
 浅前房は両群の間にほぼ同率に認められたが,虹彩前癒着が入院手術例に比べ外来手術例では約1.8倍多く認められた。表層移植術では両群ともに何ら合併症は認められなかった。虹彩前癒着を問題にすれば,全層角膜移植術では入院手術をすべきであり,表層移植術に関しては外来手術でも問題はないと考えるが,この点に関してはもっと症例数を増やして検討する必要があると考える。以上の結果から,日本人における角膜移植術では,入院を原則とすべきと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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