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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻10号

1994年10月発行

臨床報告

VDT作業およびコンタクトレンズ装用とドライアイについての多施設共同研究

著者: 引地泰一12 吉田晃敏1 福井康夫2 濱野孝3 李三榮3 荒木かおり3 堀本幸嗣3 高村悦子4 北川和子5 大山充徳5 檀上幸孝6 近藤晶子7 藤島浩89 戸田郁子8 坪田一男89

所属機関: 1旭川医科大学眼科学教室 2釧路赤十字病院眼科 3大阪船員保険病院眼科 4東京女子医科大学眼科学教室 5金沢医科大学眼科学教室 6国立大阪病院眼科 7熊本大学医学部眼科学教室 8東京歯科大学市川総合病院眼科 9亀田総合病院幕張クリニック眼科

ページ範囲:P.1692 - P.1694

文献概要

 眼科外来を受診するVDT (vlsual display terminal)作業者およびコンタクトレンズ(CL)装用者におけるドライアイの頻度と,その他の患者におけるドライアイの頻度を比較するために,初診患者2,127名に対しドライアイの有無を検討した。初診患者のうち,definiteドライアイ患者(涙液の異常と眼球表面の障害を有する)は359名(17%),probableドライアイ患者(涙道の異常あるいは眼球表面の障害のいずれかを有する)は394名(19%)であった。VDT作業者133名およびCL装用者165名における,definiteおよびprobableドライアイ患者は,VDT作業者では30名(23%),43名(32%),CL装用者では41名(25%),23名(14%)であった。VDT作業者およびCL装用者におけるドライアイ患者の割合は,その他の患者と比べ有意に高率であった(p<0.05)。VDT作業者およびCL装用者中のドライアイ患者は,それ以外のドライアイ患者と比べ眼科外来を受診する機会が多く,さらに,VDT作業やCL装用がドライアイの発症を誘発する可能性が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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