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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻10号

1994年10月発行

臨床報告

視神経炎に対するMRI(STIR法)の診断意義

著者: 五十嵐保男1 橋本雅人1 大谷地裕明1 中村靖1 大黒浩1 大塚賢二1 中川喬1

所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1701 - P.1705

文献概要

 最近4年間の視神経炎(症)の自験例23例30眼(原因不明18例,多発性硬化症5例)にShortT1 Inversion Recovery (STIR)法を施行し,異常所見の検出率および臨床所見との関係について検討を行った。1)患眼に最低1スライス以上の異常高信号を呈したのは対象とした30眼中29眼で,検出率は96.7%であり,その平均陽性スライス数は3.4スライスであった。2)乳頭炎型,球後視神経炎型のいずれも球後から15mmを頂点とする凸型の陽性頻度分布を示したが,乳頭炎型では球後視神経炎型に比較し視神経の前後方向での陽性率が高い傾向があった。3)視神経の障害範囲(陽性スライス数)とパターンVEPの頂点潜時には相関がなかったが,障害範囲が広い程,視力回復は遅く,予後も不良となる傾向があった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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