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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻10号

1994年10月発行

文献概要

臨床報告

特発性黄斑円孔硝子体手術における網膜前膜処理の重要性

著者: 本倉雅信1 恵美和幸1 塩谷易之1 五味文1 今居寅男1 相馬信和1

所属機関: 1大阪労災病院眼科

ページ範囲:P.1707 - P.1711

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 各段階の特発性黄斑円孔14例14眼に対し硝子体手術を行い,黄斑上の膜剥離を積極的に行った。その結果,14眼中13眼(93%)に変視症の改善が認められ,視力悪化例はなかった。全層黄斑円孔の11眼においては,2段階以上の視力改善率はstage 2で83%(5/6),stage 3で75%(3/4),stage 4で0%(0/1)であり,stage 2と3における視力不変例は黄斑上の膜剥離が不完全な例であった。術後視力0.4以上を得たのはstage 2では100%(6/6),stage 3では25%(1/4),stage 4では0%(0/1)であり,早期例ほど良好な術後視力が得られ,stage 2は硝子体手術の最も良い適応時期と考えられた。黄斑円孔に対する治療方針として,手術操作においては黄斑上の膜剥離が重要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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