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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻10号

1994年10月発行

臨床報告

12年後に再発したVogt—小柳—原田病の1例

著者: 味木幸1 鈴木参郎助1 角田和繁1 宗司西美2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室 2東海大学東京病院眼科

ページ範囲:P.1751 - P.1755

文献概要

 初発から12年の経過を経て再発した原田病の1症例を経験した。患者は初発時25歳の女性で,両眼性の虹彩毛様体炎と漿液性網膜剥離を有したが,ステロイド大量療法により合併症を残さず治癒し,軽度の夕焼け状眼底を呈した。その後,炎症を認めなかったが,37歳時に再発した。再発時には,右眼のみに漿液性網膜剥離を,両眼に軽度の虹彩毛様体炎と螢光眼底検査における脈絡膜からの螢光漏出が認められ,ステロイド大量療法により治癒した。原田病発症時にステロイド大量療法によって遷延化することなく,また,重篤な合併症を残さず鎮静化した症例においても,漿液性網膜剥離再発の可能性が考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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