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Siesta
Live surgeryについて思うこと
著者: 清水公也
所属機関:
ページ範囲:P.142 - P.142
文献購入ページに移動 1989年3月,live surgeryを初めて行った。この時は手術教育を目的としたため,衛星中継を利用し立体映像を用いたが,live surgeryは本邦では初めてであったこともあり,開催にあたっては,賛否両論があった。6例の手術も無事終了し,新聞などでも好意的に取り上げられ,live surgeryも認められるようになった。その後も1991年の臨床眼科学会(広島)をはじめ,ドイツ,フランス,イタリアなども含め十数回行ってきたが,最近,live surgeryのありかたについて疑問を感じるようになってきた。Live surgeryの本来の目的は,一度に多くの医師に手術教育を行うことであったが,私自身観客になってみると,ある意味でひとつの見せ物になってきた感じがしないでもない。Live surgeryを行う者はいつも何がしかの緊張感,および終えた時の満足感が得られる。一方見ている側では興味本意で見ている面がないわけでもない。そうなると本来手術の主役である患者さんの存在が薄れている気がする。振り返ると,live surgeryでの患者さんの顔はほとんど覚えていない。ここが普段の手術を行った場合と異なる点である。しかしlive surgeryの人気は高く,今後も続くであろう。そうであれば,教育性を高くしていく必要がある。教育面では収録ビデオでも可能である。そのため,今後はライブショーにならないよう,live surgeryのみが果たしうる教育のありかたについて,検討する必要があると考える。
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