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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻11号

1994年10月発行

文献概要

Ojo

欧州眼科事情と高齢化問題

著者: 真壁祿郎1

所属機関: 1フランクフルト大

ページ範囲:P.152 - P.153

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 欧州共同体(EC)が欧州連合(EU)へとヨーロッパ統合が進むなかにあって,医学関係にもヨーロッパ各国間に協調の気運が高まってきている。既に眼科では,総合的なヨーロッパ眼科学会やAER (Association forEye Research)学会のほか,専門別にヨーロッパ緑内障学会,コンタクトレンズ学会,眼形成手術学会,白内障屈折手術学会,黄斑学会,神経眼科学会,眼フルオロメトリー学会などが定期的に聞かれており,学会雑誌も1989年からEuropean Journal of Implant and Refractive Surgery,1991年からは季刊ながらEuropean Journal of Ophthalmologyが発行されている。さらに,新しい研究発表機関として,1993年10月ドイツのBonnでECORA (European Community Ophthal—mic Research Association)の第一回総会が開催された。これはアメリカ主権のARVO(Association for Research in Vision and Ophthalmology)に対抗するような形で,既存のAERと合併してJERMOV(Joint European Research Meetings in Ophthal-mology and Vision)の名称で1994年はフランスのMontpellierでと毎年開かれる予定であるが,既に日本などヨーロッパ以外の国からも多数の参加をみている。
 医療面では1975年EC加盟国間の相互開業自由制度が発効した。しかし各国間の差が大きく,それを調整するため1978年に欧州医学教育・卒後教育・専門医教育協議会,欧州専門医連合が設立された。眼科関係では1993年にEuropean Board of Ophthalmologyの基礎が作られた。その目的は,①EC加盟国内の眼科専門教育の統一 ②眼科専門医のEC内での自由交換 ③教育機関最低基準の設立 ④各国専門医の「欧州眼科専門医」認定試齢である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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