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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻12号

1994年11月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病網膜症の術前光凝固術が硝子体手術成績に及ぼす影響

著者: 五味文1 恵美和幸1 本倉雅信1

所属機関: 1大阪労災病院眼科

ページ範囲:P.1843 - P.1847

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 硝子体手術を行った糖尿病網膜症例106眼について,術前の光凝固術の程度が硝子体手術操作や予後に及ぼす影響を,後部硝子体剥離の進行度に着目しながら検討した。術前光凝固術の程度と後部硝子体剥離の程度とは相関しており(p<0.05),汎網膜光凝固術完成群では完全後部硝子体剥離の割合が高く,手術合併症は有意に減少した。術後矯正視力(0.4)以上の視力良好例は汎網膜光凝固術群で63%,部分光凝固術群で37%,光凝固未施行群では33%あり,術後視力は光凝固術の程度と相関していた(p<0.001)。光凝固術後は,視機能保持の観点から,後部硝子体剥離に伴う網膜前出血や網膜牽引などの初期変化が認められれば硝子体手術の適応を考慮すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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