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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻12号

1994年11月発行

文献概要

臨床報告

ベーチェット病患者に対するシクロスポリン長期投与の問題点

著者: 岡本珠美1 小竹聡1 笹本洋一1 古館直樹1 吉川浩二1 市石昭1

所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1883 - P.1886

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 2年以上のシクロスポリン全身投与を行ったベーチェット病患者の問題点につき検討した。対象はベーチェット病患者18例(男性14例,女性4例)で,シクロスポリンの開始量を5mg/kg/dayとした。シクロスポリン平均投与期間は54か月であった。平均眼発作回数はシクロスポリン投与前と比較し,投与後は明らかに減少し,眼発作は長期にわたって抑制されていた。投与後1年間で発作回数が減少した症例は18例中13例であった。しかし,この13例中5例は投与後2年以降には眼発作が増加した。副作用は腎機能障害が18例中13例(72%)と最も多く,腎機能障害に伴うシクロスポリンの減量が眼発作増加の要因と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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