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早期硝子体手術を行った増殖糖尿病網膜症症例32眼の視力経過を検討した。手術適応から,硝子体出血など出血を伴った出血群と,黄斑牽引など出血を伴わない非出血群に分類すると,術後1年の矯正視力が0.5以上の症例の割合は,出血群70%,非出血群56%とともに良好であり,約半数の例では術前3か月と比較しても視力が向上していた。しかし非出血群では術後の視力回復の不良な例があり,これは手術施行の明確なきっかけがなく,適切な硝子体手術時期を逸したためと考えられた。したがって,非出血群ではより良好な視力保持の点から,さらに早期の手術が望ましいと考えられた。
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