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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻13号

1994年12月発行

文献概要

臨床報告

全層性黄斑円孔に対する硝子体手術術式の改良

著者: 直井信久1 松浦義史1 新井三樹1 澤田惇1

所属機関: 1宮崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1989 - P.1994

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 黄斑円孔手術時に円孔底の網膜色素上皮除去の併用で円孔縁閉鎖率が向上することを見いだし,本法を全層性黄斑円孔14例16眼に応用した。対象はGass分類3期11眼,4期5眼で,円孔形成から硝子体手術までの期間は1〜120か月(平均21.8か月),年齢は51〜88歳(平均67.9歳),術後観察期間は2〜10か月(平均5.2か月)であった。手術はKellyらの方法で黄斑円孔に対する硝子体手術を行う際,円孔底の色素上皮をシリコンカニューラで吸引するか,21ゲージ針で掻爬する操作を追加した。最終観察時に14眼(88%)で円孔縁の閉鎖を得た。2段階以上の視力改善が8眼(50%)で,不変が8眼(50%),2段階以上の悪化をみた症例はなかった。円孔が閉鎖した14眼中,術後視力が0.7以上となったものが5眼(36%),0.3以上であったものが9眼(64%)であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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