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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻2号

1994年02月発行

文献概要

臨床報告

増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術後の視力の経過

著者: 石井清1 江口秀一郎2 船津英陽3 小幡博人4

所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院眼科 2東京大学医学部眼科学教室 3東京女子医科大学糖尿病センター眼科 4東京大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.133 - P.138

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 1986年〜1990年の5年間に硝子体手術を施行した増殖糖尿病網膜症のうち,1年間以上経過観察可能であった55症例62眼の長期視力予後を生命表法を用いて検討した。対象を手術適応により,1群:3か月以上硝子体出血の消退しないもの(黄斑外牽引性剥離を含む),2群:黄斑剥離のあるものと2つに分けて解析した。視力生存率は,1群では術後18か月以降は67.5%,2群では術後12か月以降は31.8%となり,差を認めた(P<0.05)。視力表にて2段階以上の術後視力の改善は,1,2群合わせて51.6%であり,2群間に有意差を認めた(P<0.05)。術後緩徐に視力が低下した症例もみられ,増殖糖尿病網膜症の視力予後判定には,継続した長期にわたる経過観察が必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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