icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻2号

1994年02月発行

文献概要

臨床報告

マイトマイシンCを併用した濾過胞再建術

著者: 本郷由紀子1 原岳1 白土城照1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.147 - P.150

文献購入ページに移動
 術後5—フルオロウラシルを使用した線維柱帯切除術後に濾過胞が消失,あるいは限局して眼圧再上昇をきたした25例25眼に対し,マイトマイシンCを併用した濾過胞再建術を施行した。対象の術前眼圧は20〜35mmHg (23.8±4.3)であった。18眼(72%)の症例で無治療で眼圧が20mmHg以下となり,最終眼圧は11.6±4.4mmHgであった。残る7眼のうち5眼は点眼療法により眼圧コントロールが得られた。生命表法解析を行った結果,術後1,6,12か月の無治療での眼圧コントロール率はそれぞれ88.0±6.5,72.0±9.0,72.0±9.0%であった。術後合併症は角膜上皮障害1眼,結膜創離開1眼,前房形成不全3眼,脈絡膜剥離3眼であった。
 マイトマイシンC併用濾過胞再建術は新たな結膜切開を加えることなく良好な術後成績が得られることから,有用な術式と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?