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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻2号

1994年02月発行

文献概要

臨床報告

白内障と緑内障同時手術の長期予後—トラベクレクトミーとトラベクロトミーの比較

著者: 宮崎大1 桑山泰明1 谷口いづみ1 数尾久美子1 岡本仁史1

所属機関: 1大阪厚生年金病院眼科

ページ範囲:P.153 - P.157

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 白内障を合併した緑内障症例53例66眼に対し,白内障と緑内障同時手術および白内障単独手術を施行し術後長期経過をKaplan-Meier生命表分析により検討した。線維柱帯切開術併用群(13眼)における眼圧コントロールの生存率は0.55±0.16(4年),線維柱帯切除術併用群(19眼)では0.73±0.10(4年)となり両群間に有意差を認めなかった。白内障単独手術群(34眼)の生存率は,開放隅角群(17眼)で0.58±0.16(2年),閉塞隅角群(17眼)で0.94±0.06(2年)と閉塞隅角群に有意に良好であった(P<0.05)。線維柱帯切除術併用群における濾過胞の生存率は,0.31±0.12(2年)であり濾過胞が消失しても眼圧コントロールが良好な症例を認めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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