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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻3号

1994年03月発行

文献概要

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

強度近視における lacquer crack lesion の進行過程

著者: 大野京子1 伊藤睦子1 所敬1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.255 - P.258

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 Lacquer crack lesion (以下LC)を有する26名35眼の病的近視眼に対し,平均6年7か月にわたり,LCの経過を観察した。その結果,35眼中21眼(60%)において,LCから他の近視性眼底病変への移行がみられ,その内訳はびまん性面状病変に9眼,斑状病変に9眼,血管新生型黄斑部出血に1眼,黄斑部萎縮に2眼であった。経過観察中に他の病変に移行しなかったものは35眼中14眼であった。
 以上から,強度近視性眼底病変において,LCは様々な病変に移行する予後不良の徴候である可能性が示唆された。特に斑状病変への移行が比較的多くみられたことは,視力予後の上で注意を促すものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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