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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻3号

1994年03月発行

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(1)

学会原著

Color Doppler imagingによる網膜血管閉塞性疾患の眼窩内動脈血流速度

著者: 江見和雄1 石川浩2 宇治幸隆2

所属機関: 1三重県立総合塩浜病院眼科 2三重大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.259 - P.261

文献概要

 網膜血管閉塞性疾患は,高血圧,糖尿病,心臓血管病変,脳血管病変などの増加に伴い増加しつつある。Color DoPPIer imaging (以下CDI)は無侵襲に眼動脈,網膜中心動脈などの血管造影ができ,上記病変における眼循環動態の把握に有用である。今回,超音波診断装置SSA−260A (東芝)と付属の7.5MHzのリニア電子式プローブを用いた。対象は53〜77歳の男女25名で,正常者が12名,網膜血管閉塞性疾患患者が13名である。眼動脈については正常者で12眼,網膜血管閉塞性疾患患者で17眼が血管造影と流速計測が可能であった。網膜中心動脈については正常者で15眼,網膜血管閉塞性疾患患者で16眼が血管造影と流速計測が可能であった。平均流速については,眼動脈において,正常者では24.9cm/秒,網膜血管閉塞性疾患患者では16.2cm/秒であった。網膜中心動脈において,正常者では7.9cm/秒,網膜血管閉塞性疾患患者では5.2cm/秒であった。CDIは網膜血管閉塞性疾患の定量的診断,経過観察,治療効果判定などに有用な方法であると考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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