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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻3号

1994年03月発行

文献概要

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

Usher症候群の兄弟例

著者: 三木統夫1 常松佐代1 高橋芳香1 中尾寛1 長田正夫1 玉井嗣彦1

所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.303 - P.307

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 先天性感音性難聴,網膜色素変性,部分白内障を合併するUsher症候群は,本邦では比較的まれな疾患である。その重症度,進行度,全身症状の合併などからtype Ⅰ〜IVの4型に分類されている。筆者らは,今回type I Usher症候群に罹患した34歳と32歳の兄弟例を経験した。家族歴では,両親が従兄妹結婚であった。電気生理検査では,nonrecordable ERGを認めたほか,EOGのslow oscillationはflat typeを,fast oscillationでは消失のFOパターンを認めた。
 本症候群は30歳台以降にいわゆる3重苦となる可能性が高く,患者のquality of lifeは極めて乏しく,家族の負担は計り知れず,慎重な対応を要した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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