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連載 眼科図譜・331
アルゴン・レーザー虹彩切開術後に生じた水庖性角膜症
著者: 細谷比左志1 大橋裕一2 大黒伸行3 桑山泰明4 木下茂5
所属機関: 1大阪大学医学部眼科学教室 2愛媛大学医学部眼科学教室 3大坂逓信病院眼科 4大阪厚生年金病院眼科 5京都府立医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.420 - P.422
文献購入ページに移動近年,原発閉塞隅角緑内障の治療にアルゴン・レーザー虹彩切開術(以下LI)が広く行われ,その有効性が確かめられている。観血的手術に比較しても簡便で合併症の少ない方法であると考えられ,今や観血的手術をみる機会も少ない。また狭隅角眼に予防的にLIを施行することも多い。しかし,合併症の少ないと考えられていたLIであったが,1988年にSchwartzら1)により,LI後に生じた水庖性角膜症が報告されて以来,世界各国で報告が相次いだ2,3)。しかしながら,本邦ではLI後の水庖性角膜症の報告は,筆者らの知る限りまだなかった。最近筆者らはLI後に生じた水庖性角膜症症例を相次いで経験したので若干の考察を加えて報告する。
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