icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻3号

1994年03月発行

臨床報告

多彩な前眼部症状を呈したrosacea keratitisの1例

著者: 生駒尚秀1 北川和子1

所属機関: 1金沢医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.441 - P.444

文献概要

 右眼の羞明,充血,眼脂,疼痛を主訴に来院した酒皶性角膜炎の1例を経験した。症例は26歳,男性。近医で3年前より角膜炎として治療を受けていた。受診時の視力は右0.15(矯正不能),左1.0(矯正不能)。両眼瞼縁の発赤,結膜充血,輪部血管の拡張,パンヌス形成,びまん性表層角膜炎がみられた。右眼角膜には下方に限局性の混濁と後部円錐角膜様の菲薄化,白色の浸潤巣がみられた。鼻尖部皮膚に毛細血管の拡張,紅斑があり,皮膚科的に酒皶と診断された。局所からの細菌培養は陰性であった。オフロキサシン点眼,および同軟膏の投与,塩化リゾチーム点眼,ミノサイクリンの内服などで角膜所見は約1か月で軽快し,その後現在まで3年間,再発を認めていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら