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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻4号

1994年04月発行

文献概要

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

加齢性黄斑変性における脈絡膜新生血管に対するインドシアニングリーン螢光眼底造影所見

著者: 今本量久1 尾花明1 森脇光康1 白木邦彦1 三木徳彦1 杉野公彦2

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科 2公立忠岡病院眼科

ページ範囲:P.561 - P.564

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 加齢性黄斑変性における脈絡膜新生血管病巣のインドシアニングリーン螢光眼底造影所見を,既に報告した新生血管病巣の網膜色素上皮の柵機能障害の有無,線維化の程度による分類に従って整理した。その結果,以下のことが再確認された。網膜色素上皮下の新生血管は時間の経過とともに明るい螢光を示し,その部位が判定できるが,後期にはむしろ螢光は弱まる傾向にあった。色素上皮の柵機能が障害され,網膜下に伸展した新生血管は,ほとんどの症例で初期より輪郭が造影され,後期では色素漏出を伴う強い螢光がみられた。線維性変化を伴う増殖組織は軽度明るく造影され,そのうち透過性の高い新生血管では明らかな色素漏出がみられた。瘢痕化がさらに進むと増殖組織は造影されなくなり,後期ではむしろ低螢光になった。しかし大型の色素上皮剥離を伴う病巣の場合は,色素上皮下に新生血管から旺盛な色素漏出を来し,他の1期の症例と異なった所見を呈した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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