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特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(2)
学術展示
文献概要
緒言 蝶形骨洞嚢胞の主症状は頭痛と眼症状であるために,眼科を最初に受診することが多い。従来の蝶形骨洞嚢胞の報告はほとんどが視機能障害例であり,眼球運動障害のみの時期に発見された症例報告は眼瞼下垂と眼球運動障害をきたした西村ら1)の1例のみである。他方,眼球運動障害をきたす原因として脳神経外科的疾患の占める割合が多いので,鑑別診断が重要である。複視のみを症状とし,MRIが早期診断に有用で,蝶形骨洞開放術により眼症状が軽快した症例を経験したので報告する。
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