文献詳細
特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(3)
学会原著
文献概要
正常者の眼窩の形態を,CT画像を用いて検討した。15歳以下の小児例と16歳以上の症例間に,眼窩軸角,眼窩口横径,篩骨洞横径,両水晶体中央間距離に統計学的有意差を認め,眼窩の発達とともに,眼窩は開散位方向へ変化することが推測された。水晶体中央間距離が眼窩口横径,篩骨洞横径と高い相関を示し,眼窩軸角とも正の相関を示したことより,眼窩口横径,篩骨洞横径の発達が,水晶体中央間距離を大きくさせ,同時に眼窩を開散位方向へ変化させていくことが推測された。また,水晶体中央間距離に性差をつくる要因として,篩骨洞横径の関与が大きいことが推測された。
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