icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻6号

1994年06月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・92

脈絡膜血管腫

著者: 大西克尚1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1074 - P.1075

文献購入ページに移動
 脈絡膜血管腫choroidal hemangiomaは良性血管性過誤腫である。脈絡膜は血管に富んだ組織であるが血管腫の発生は少ない。脈絡膜だけに血管腫が存在する孤立型(図1)と,スタージ・ウェーバー症候群に合併したびまん型(図2)の2種類がある。孤立型血管腫は30歳台までに発見されるが,びまん型血管腫は顔面にも血管腫があるために学童期までに診断されることが多い。
 スタージ・ウェーバー症候群は母斑病の一つで,三叉神経の支配領域の顔面皮膚に片側性の血管腫があり,特徴的な顔貌をしている。皮膚病変と同側の脈絡膜に血管腫があり,輪部結膜血管の拡張,緑内障を合併することがある。頭蓋内に石灰化があり,てんかん,知能障害を伴う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?