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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻6号

1994年06月発行

文献概要

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

新しい小切開用シリコーンIOLの開発

著者: 清水公也1 小松真理2 中島敏之3

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科 2新宿赤十字病院眼科 3キャノンスター㈱技術開発室

ページ範囲:P.1103 - P.1107

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 現在の白内障超音波乳化吸引術PEAでの最小創口サイズを検討し,それに適合した眼内レンズIOLを開発した。創口サイズは摘出豚眼でPEAを施行し検討した。3.0mm以下では創口からの灌流液漏出が極端に減少して創口温度上昇が著しく,3.5mm以上では術中の前房維持がやや不安定であったことから,3.2mmが最適と考えられた。暗所瞳孔径の測定からIOL光学部直径は5.5mmでも充分と推察した。これらのことから光学部直径5.5mmの3ピースシリコーンIOLと専用の挿入器具(ディスポーザブルインジェクター)を開発した。本IOLはPEAの際の3.2mm角膜単一切開を拡げることなく挿入でき,良好なセンタリングを示した。術後乱視は従来に比べ最小であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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