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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻6号

1994年06月発行

文献概要

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

網膜静脈分枝閉塞症における網膜機能の変化

著者: 高橋るりか1 原彰1 高橋真紀1 清水由規1

所属機関: 1日本医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1109 - P.1111

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 片眼性網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)20症例40眼に網膜電図(ERG),眼球電位図(EOG)検査を行った。各検査値にt検定を行い患眼と健眼の有意差を比較検討した。律動様小波O1頂点潜時は患眼14.4±0.78秒,健眼14.2±0.64秒(p<0.05),振幅総和(O1〜O4)は患眼180.7±83.2μV,健眼231.7±78.2μV (p<0.001)と有意差を認めた。EOGの明極大(light peak)は患眼584.6±223.8μV,健眼677.4±248.1μV (p<0.01),L/D比は患眼1.83±0.36,健眼2.04±0.36(p<0.01),d値は患眼 275.7±165.9μV,健眼 335.2±149.1μV(p<0.01)であり,有意差を認めた。これらからBRVOでは網膜内層の機能が比較的広範囲に低下している疾患であることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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