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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻6号

1994年06月発行

文献概要

特集 第47回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

Multiple evanescent white dot syndromeの1例

著者: 石渡幸夫1 安達恵美子1

所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1121 - P.1124

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 29歳女性の右眼に発症したmultiple evanescent white dot syndrome (MEWDS)の1例を経験した。眼底に一過性の散在性小白斑を認め,ERG a波およびb波の振幅の低下,pattern—VECPでsteady-stateにて振幅の左右差(右<左)がみられた。また近視化がみられ,毛様体レベルの炎症が示唆された。約2週間後に眼底所見が消失した後も近視化が残存しており,毛様体機能は2か月遅れて回復した。相対中心暗点やVECPにてその異常性がみられ,視神経レベルの障害の可能性も示唆された。本疾患では検眼鏡所見よりも広い範囲の障害が及ぶ可能性と毛様体機能回復に時間を要する場合があると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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