文献詳細
文献概要
臨床報告 カラー臨床報告
糖尿病網膜症での輪状増殖病変の形成過程
著者: 丸山泰弘1 岸章治1 村岡兼光1 岡野正2
所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室 2東京医科大学霞ヶ浦病院眼科
ページ範囲:P.1253 - P.1257
文献購入ページに移動この輪状増殖病変は,18眼では後極部を底としたすりばち状の不完全なPVDが生じ,それを足場にして発達した新生血管線維膜で形成された。この段階で成長する新生血管はおもに視神経乳頭と耳側血管アーケード由来であった。
輪状病変の形成には,血管線維膜以外に,黄斑前のポケットの輪状の輪郭が,硝子体出血や硝子体ゲルの混濁で顕性化すること(4眼)や,ポケットの外縁のゲルが線維化すること(5眼)も関与していることが,今回の検索で明らかになった。
掲載誌情報