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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻6号

1994年06月発行

文献概要

臨床報告

シリコーン眼内レンズ移植眼における各種消炎剤の効果

著者: 梅沢幸子1 清水公也1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科

ページ範囲:P.1271 - P.1275

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 シリコーンレンズ移植眼の術後炎症を軽減するために,消炎剤の使用法について検討を行った。3ピースシリコーンレンズ(AQ3013, Canon-STAAR社)を移植した103眼を対象とし,消炎剤としてプレドニゾロン内服,ベタメタゾン(リンデロン®),ジクロフェナクナトリウム(ジクロード®)の点眼を行い比較すると,ジクロフェナクナトリウム点眼を行った群では術後1週から1か月目までの前房フレアが有意に低く,フィブリンと類嚢胞状黄斑浮腫の発生は1例も認められなかった。また,角膜上皮障害も認められなかった。今回の検討から,これまでシリコーンレンズにおいて問題であった術後炎症に対しては,ジクロフェナクナトリウムの長期点眼が,ひとつの解決手段になると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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