icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科48巻7号

1994年07月発行

文献概要

臨床報告

白内障手術を施行した重篤な壊死性強膜炎

著者: 甘利秀美1 甘利富士夫1 栗原和之2 野呂瀬一美1 瀬川雄三1

所属機関: 1信州大学医学部眼科学教室 2篠ノ井総合病院眼科

ページ範囲:P.1365 - P.1368

文献購入ページに移動
 重症の壊死性強膜炎にて約半周にわたる強膜ぶどう腫が認められた症例に対し,残存した健常な強膜から白内障手術を行った。
 症例は82歳の男性で,約2年前から近医にて壊死性強膜炎に対しステロイド点眼,内服治療を受け,約1年前から炎症は鎮静化していた。その後急速に進行した白内障に対して,今回,水晶体嚢外摘出術および眼内レンズ挿入術を行った。術後虹彩炎は中等度で強膜炎の再発はなく,矯正視力1.0となった。長期の経過観察が必要ではあるが,重症な壊死性強膜炎に対し白内障手術を行った稀な症例として報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?